愛知県名古屋市千種区で、今注目の街、覚王山(かくおうざん)についてご紹介します。
「覚王山」と聞いてまず思い浮かべるのは、「日泰寺」「セレブ」「覚王山商店街」などでしょう。
ここでは、そういったこの地域の概要と、実際に住んでみて感じた住環境について、
そして、この街が大好きなあまり引っ越してきた私の個人的感想も含め、おすすめポイントをお伝えします。
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愛知県名古屋市覚王山の概要
公共交通機関を使うのであれば、最寄駅は名古屋市営地下鉄の覚王山駅。
1番出口から坂道をのぼった先に、その名の由来である「覚王山日泰寺」というお寺があります。
これは、タイ王国から寄贈されたお釈迦様の骨が安置されているという、日本でも独特な地位を占めるお寺。
日本で唯一宗派を持たないお寺です。
セレブが多く住む高級住宅街ともいわれ、そんな裕福な奥様方を指して「覚王山マダム」という言葉もあるくらいです。
これは、現在の松坂屋の初代社長がここに別荘を構えて以降、富裕層の別荘地として栄えたからだそう。
とはいえ、今では近くに大学もあり、単身者や若者向けのアパートも多くなっています。
駅と日泰寺を結ぶ参道沿いには、昔ながらの飲食店や仏具屋に加え、エスニックショップやアーティストのアトリエなど、多種多様なお店が興味深く並んでいます。
毎月21日にはお寺の縁日が開かれるほか、この商店街が主催する「覚王山祭」が季節ごとに開かれ、非常ににぎわっています。
手作りの商品と看板を掲げた出店が並び、この街に集う人々の温かさを感じられるお祭りです。
覚王山の住環境
なんといっても東山線沿いなので、交通の便はとても良いです。
朝は2分置きに運行され、栄までは10分程度。
ただし、エレベーター・エスカレーターの設置は、参道側の出口のみです。
坂道がとても多いので、自転車移動には少々体力がいるかもしれません。
栄へ行くなら、行きは下りで楽々、帰りは立ちこぎ、といったところ。
私の場合は所要25分程度です。
朝7時半から8時は、近くの女子校に通学する中高生がたくさん歩いています。
なお、住宅の間の路地には歩いて下るのさえ怖いほど急な坂道もあり、地図を見て近道だと思ったらのぼれない、なんてことも。
ちなみに、前述のとおり毎月21日は縁日なので、参道が完全に歩行者天国になります。
そこにあるパーキングには、「この日は車を出せません」なんてはり紙が貼ってあります。
休日には観光客やショッピングのお客さんが訪れます。
うるさいほどではなく、もとが高級住宅街ということで落ち着いた雰囲気があり治安も良いです。
居酒屋はありますが、酔っ払いに悩まされることはありません。
消防署が近くにあるので、夜でも救急車の音が聞こえることがあります。
気になる方は、大通り沿いを避けると良いでしょう。
食糧を調達するなら、駅前に、23時まで開いているフランテというスーパーがあります。
覚王山マダムをターゲットにした国産の良質な食材が揃っており、お値段は高め。
安さを求めるのであれば、両隣の駅に、池下パレマルシェと本山マックスバリューがあります。
どちらも1駅の距離が近いので、歩いてもそれほどかかりません。
ちょっとした食材や日用品なら、100円ローソンとV-drugがあるので、それで事足ります。
卵ともやしはV-drugが優秀。
ミニストップ・ファミリーマート・セブンイレブンはすべて駅の近くにあります。
2014年末、スポーツジムもできました。
ここもセレブ仕様で、ジムには珍しくシックな雰囲気。
マダムたちは昼間に通っているようなので、平日仕事帰りの時間は比較的空いており、OLの私としては重宝しています。
覚王山のおすすめポイント
わたしがおすすめしたいのは、この街の独特なエスニック情緒です。
これにすっかり魅せられて、昨年私はここに引っ越してきました。
一番はこの街の中心「日泰寺」です。
本堂には、タイ国王直筆のタイ文字の勅額も掲げられています。
裏手には東南アジアを感じる仏塔があり、お経のあげ方がなんだか他のお寺と違います。
東南アジア好きなら大興奮のお寺です。
参道の入り口近くのエスニック雑貨店は、2階にあがるとマニアックな民族楽器が所狭しと並んでいます。
また、「キリム・ギャッベ」という中東の手織絨毯を扱うお店が、なぜか2件もあります。
中国茶専門店では、淹れ方の教室を開くこともあるようです。
インドカレー屋もネパールカレー屋もあります。
本山方面の出口近くのタイ料理屋は、味も雰囲気も本場さながらで絶品でした。
ちなみに、日本を感じたくなったら、前述の別荘跡地「楊貴荘」へ。
美しい庭園を楽しめます。
以上、国内も国外も新旧も問わず様々な文化を取り込んで変化している街、覚王山をご紹介しました。
この街に住むのは、本当におもしろいです。
ぜひ、まずは一度訪れてみてください。